女将奮闘記 〜OLから一転、女将へ……〜
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「女将がどんなものかわかっていたら絶対結婚しなかったでしょうね」。そう言ってにっこり微笑まれるのは、老舗宿「万座温泉ホテル」の女将、黒岩麻利子さん。跡取り息子のご主人に猛アプローチを受け「パソコンで会計でもしてくれればいいから」と言うので嫁いできてみれば、待っていたのは江戸末期から続く部屋数200以上の老舗湯治旅館での“女将の椅子”。建物もスタッフの体質も古く、若い麻利子さんには何から手をつけていいかまったくわかりませんでした。その年、 同ホテルは昭和2年建の古い建物を新しく移設オープンする直前で大忙し。万座の寒さと緊張から風邪をこじらせ肺炎で寝込んだこともあり、スタッフからは「雪が溶けたら出ていくだろう」とウワサされてもいたのだとか。 |
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女将のいる万座温泉ホテルは、江戸末期から続く湯治場・万座温泉にある老舗の宿。万座最古の湯「苦湯」を始めとする9つの天然温泉風呂が名物で、さまざまな効能の湯を四季折々の自然の中で楽しむことができる。名湯だけでなく、こだわりの自然食や“心の癒し”も味わえる宿としても知られ、リピーターも多い。 |
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黒岩麻利子さん |
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グルメブーム、アメニティブーム、温泉ブーム…。いろいろな流行り廃りがある中で「その都度ブームに対応しようとすると必ず失敗する」ことがわかったという女将。一過性でなく変わらない「もてなし」を見つけたいと考えているときに「湯治が、健康と癒しとして注目される時代がくると思ったんです」。料理は天ぷらや甲殻類など高コレステロールのいわゆる“ごちそう料理”ではなく、地場食材を中心に健康にこだわった御膳に。 |
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展望露天風呂「極楽湯」 |
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そして、コンサートなどのフロアショーを催して心が沸き立つような工夫もプラス。この湯・料理・ショーの3要素で体と心の両方を癒すのが、万座温泉ホテルのもてなしのスタイル。「年間13万人ものお客様、リピーターのお客様が多いのは、この癒しを受けいれていただいているからだと思っています」。また「湯治場は、体の悪いところを隠れてそっと治すというどこか暗いイメージがありましたが、明るく楽しい湯治場でなければ。体も心も癒され楽しかったと思っていただける宿でありたい」とおっしゃるように、ガイド付きの早朝散歩を実施したり、廊下に世界の子どもたちの絵を飾ったりと、ちょっとしたときめきのあるプランも用意。多彩で優しさあふれるもてなしの数々は、笑顔で穏やかにお話しされる女将のお人柄がそのままカタチとなったよう。 |
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地元・嬬恋村で有名な高原キャベツを始めとする新鮮な野菜、良質なたんぱく質やミネラルなどもバランスよくおいしく味わえるのが特徴。 |
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温泉旅行のお楽しみといえば、宿の料理も外せないもの。これまでの温泉お決まりの“ご馳走”には高カロリーなものもあり「これをお客様に提供することがいいのかどうか」と悩んだという女将。そこで考えられたのが万座温泉ホテル自慢の「まごわやさしい」料理。「ま」は豆、「ご」はゴマ、「わ」はワカメや海草類、「や」は野菜、「さ」は魚、「し」はシイタケ・キノコ類、「い」は芋と頭文字をとって名づけられたもので、地元・嬬恋村で有名な高原キャベツを始めとする新鮮な野菜、良質なたんぱく質やミネラルなどもバランスよくおいしく味わえるのが特徴。温泉の効能がさらに増すように、血液がサラサラになるようにとの心配りもうれしい御膳。例えばある日の夕食では、有機大豆の湯葉豆腐ゴマ・トンブリトッピングの豆乳かけ、ニジマス稚魚の焼き物、紅白刺身こんにゃく、嬬恋キャベツの牛肉まき、たけの子そうめん、黒米・雑穀おこわ、餡入りれんこん饅頭サクラもち風などなど盛りだくさん。夕食では基本として3パターンが用意されており、ゆったりと3連泊するお客様にも対応しているそう。毎日違ったメニューが楽しめ、しかもヘルシーで体にやさしい。名湯はもちろんのこと、いまやそのお湯に勝るとも劣らない万座温泉ホテルの名物ともなっている。 |
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1日6万キロリットルという豊富な湯量、酸性硫黄泉など27種類を数える泉質を持ち、名湯としてまた湯治場として古くから知られてきた万座温泉。 標高1800m、2000m級の山々など豊かな大自然に囲まれた上信越高原国立公園内にあり、春の新緑、夏は避暑、秋の紅葉と冬のまばゆい白銀世界と、一年を通じてさまざまに美しい表情を見られる絶好のロケーションも自慢。 |
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高速道路などが整備されアクセスもぐんとよくなり、健康的で手軽に“心の湯治”を楽しむことができる温泉郷として人気が高く、緑や星を眺めながらゆったりといいお湯に浸かれば疲れた心もゆったり穏やかに癒されそう。 |
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万座温泉ホテル |
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