#8 今宵は陽気に飲むがヨイ
「酒は百薬の長」などと申す。
その効能について、――ほんのいっとき、このワシとお付き合いを。
酒好きの人を上戸、酒の飲めない人を下戸と言う。これは、秦の始皇帝の時、万里の長城の門(上戸)を守る兵士には寒いので酒を与え、平地の門(下戸)を守る兵士には甘いものを与えたという話から来ておるんじゃョ。
ぜんぜん飲めない人は別として、ほどほどに食事と一緒に嗜む酒は飲む人を朗らかにし、活気にあふれさせ、体の組織に様々な良い影響を与えてストレスを鎮める効果もあるんじゃ。さらに風邪などの感染症に対して抵抗力が増すという説さえあるんじゃョ。
健康な人間の血は微アルカリ性で、酸性化するのは健康によろしくない。押しなべて食品は酸性食品とアルカリ性食品とに大別されるんじゃ。肉などの酸性食品は野菜や果物を一緒に食べてアルカリ性のミネラルを補給するのが大切じゃナ。ちなみに、果物から作るワインはアルカリ性で、穀物から作るビールや清酒は酸性じゃ。(蒸留酒はどちらでもない。)
上手に酒を飲む人は、おのずと快活で、ストレスを溜めないポジティヴな人だとワシは思う。かつてワシも数々の浮名を流し、――『約束の時間にあなたがコニャックても、わたし、いつまでもマティーニ。』とか、『わたしを奪って、ウォッカ遠くへ連れてって。』などと言わせた罪深〜い男なんじゃョ。
エヘ、エヘ、エヘ、…。()
ワシの顔が赤い? いやこれは先程の甘酒のせいじゃョ。
では、ここらで失礼するとしよう。