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リビングウェル

枝豆はただのつまみにあらず

SEASON PLUS, 2008年8月号

TVを観ながらプチッ、プチッ、ビールを飲みながらプチッ、プチッ…。口へはこぶ手が止まらない旬の野菜です。おいしくって、栄養が詰まっていて、しかも手軽。今回は、夏になると当たり前のように食卓に登場する枝豆のアレコレをご紹介します!

 今年も冷え冷えのビールがおいしい季節となりました。ビールのおつまみと言えば、そう、「枝豆」です。まさに夏の風物詩!
 枝豆は、大豆の未熟な実のこと(枝つきのまま茹でて食べたことから、この名が)で、私たちにとってはメジャーな存在でも現在枝豆を食べているのは、中国、台湾、タイ、ベトナムなどアジア圏のわずか数ヵ国。しかもその習慣は、いずれも日本から伝わったものだといいます。
 史実による記録では、中国で紀元前400〜200年前に北方から大豆が入ってきて「えびすまめ」と呼ばれ、五穀に数えられてきました。そして未熟な実を食べることは、奈良・平安時代からあったようで、江戸時代には夏に枝豆売りの姿が見られたとか。陰暦9月13日の月を「豆名月」(十三夜)と呼び、枝豆を供える習慣もこの頃に生まれました。
 未熟な大豆をどういうきっかけで食べ始めたかについては、いろいろな説があります。例えば奈良時代、たび重なる飢饉による食糧不足で収穫前の大豆を食べてしまったという食料不足説。平安時代に収穫できる時期の短い枝豆は希少価値の高い食べ物として、貴族たちに珍重されていたという希少価値説などなど。ともあれ、おいしい「枝豆」という食べ方に気付いてくれた昔の人には感謝…ですね。

 枝豆として食べられる種類の豆は、なんと数百種類!枝豆と聞いて「緑色の枝豆」が思い浮かべるのは主に関東地方で、関西では皮の黒い「黒豆」、上越では薄皮の茶色い「茶豆」がよく食べられているよう。有名な兵庫県の「丹波の黒豆」は文字どおり黒豆であり、山形県の「だだちゃ豆」は茶豆の種類の一つですから。―ちなみに愛知県在住の私は、緑色の枝豆です。
 枝の節間が狭く、サヤが密着して、豆が丸く膨らんだものが上質。そしてサヤにうぶ毛があり、青々としているものを選ぶのがコツ。熟しすぎると黄色みがかってきて味が落ちるので要注意です。葉や枝が枯れているものも避けるべきです。鮮度の低下が早いので、できるだけ買ったその日に茹でることがおいしくいただく基本!

 「畑の肉」とも言われる栄養満点の大豆。しかし枝豆は、その大豆に含まれていないビタミンA、ビタミンCも含んでいるうえ、枝豆のタンパク質にあるメチオニンはビタミンB1、ビタミンCとともにアルコールの分解を助け、肝機能の負担を軽くするといいます。ビールのおつまみに枝豆…これはとても理にかなったことなのです。また、枝豆はタンパク質、ビタミンB1、ビタミンB2、カルシウム、食物繊維を多く含んでいて、ビタミンB1は糖質をエネルギーに変え、体内で疲労物質に変わるのを防ぎ代謝を促す効果があるので、この時季、手軽でのど越しのいいざるそばやそうめん、アイスクリームなど、糖質過多になりやすい食生活に果たす役割は大きいのです。
 手軽にサッと茹でて味わうことができる枝豆ですが、わが家の夏の食卓にはこの枝豆の栄養を「逃すものか(笑)」との思いから、【枝豆の冷製スープ】も登場します。とにかく簡単で、大人も子供も大丈夫な味。前述のとおり枝豆に詰まった栄養をまるごと摂ることができるメニューですから、ぜひお試しください!

□枝豆・・・300g
□牛乳・・・150〜200cc
□生クリーム・・・大さじ1
□塩・・・適宜

1.

枝豆を茹でて、殻と薄皮を取り除きます。

2.

1】と牛乳・生クリーム・塩をミキサーにかけます。

3.

器に注いで出来上がり。






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