誰かから誰かへ、手渡されて広がる。

ブイ・クレスの輪ものがたり

大切な人を想う気持ちが手渡されて、広がっていく。
ブイ・クレスの輪を描いたショートストーリー。

メインイメージ

第3回

真夜中のおにぎり

 菜穂さんは受験生の息子をもつ専業主婦。彼女にブイ・クレスをすすめてくれたのは、実家の母だった。息子が勉強に本腰を入れ出したと話したところ、自分が食が細い時に役立ったというブイ・クレスを送ってくれたのだ。
 高校2年生までの息子は部活にも勉強にも今ひとつやる気のない様子だった。しかし3年生になると急に勉強する時間が増えたのだ。「いつまで続くことやら…」と彼女はまだ半信半疑だが、三者面談のときに「◯◯大学に行きたいです」と行った息子の妙にきっぱりとした顔が焼き付いている。驚く先生と菜穂さんを尻目に、その表情には揺るがないものがあった。応援するしかない。とにかく私にできるのは期待しすぎないこと、そして、栄養面のサポートだ。栄養バランスを考えて献立を考える。でも、気をつけていても不足しがちな栄養素がある。
 菜穂さんは、今日もおにぎりにブイ・クレスを1本添えて、勉強中の息子の部屋をノックする。「がんばれ」とは言わない。だってがんばっているもの。
 ブイ・クレス、ママ仲間へのお中元にいいかも!と菜穂さんは思う。受験生がいるママは戦友みたいなものだった。「これ飲んで一緒にがんばりましょう!」とメッセージを添えて。

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